外壁材の種類と特徴

外壁塗装110番 アドバイザー 鈴木良太

昔はモルタルが一般的でしたが、現在はサイディングが7~8割と圧倒的なシェアを占めています。サイディングは、デザインも豊富で、工場で作ったものを現場で設置するため品質も安定しています。また、設置する手間が楽なので人件費も安くなり、サイディング材を使った家は総額が安くなります。

外壁材の種類は様々なものがありますが、現在では7~8割が窯業系サイディングを使用しています。2009年に実施された矢野経済研究所の調査によると素材別のシェアは以下の通りです。

サイディングは、板状の外装材を貼り付けた外壁で近年の主流の工法です。サイディングの素材には、アルミ、スチール、セメントなどがあり、同じサイディングでもタイプが異なります。

サイディング外壁の共通する部分として、外装材の目地を埋めるシーリングの存在が挙げられます。この部分は年月によって劣化しやすいため、サイディングを塗装する際はシーリングも一緒に交換します。

窯業(ようぎょう)系サイディング

窯業系サイディング 窯業サイディングとは、セメントと繊維質や無機物を混ぜて板状に成形し、養生・硬化させた外壁材です。現在では7~8割の住宅が窯業系サイディングを使用しています。

これだけ多く普及したのは、地震に強い、防耐火性に優れている、デザインが豊富、価格帯が幅広く安く施工が可能などの理由が上げられます。特にデザインは、シンプルなものから本物のようなタイル調、石積み調など色々な商品があるため、どんな外観でも対応できます。

塗替えを検討する劣化現象
シーリングのヒビ割れ、ボードの反り、チョーキング、色あせ、藻やカビ

金属系サイディング

金属系サイディング 金属系サイディングは、ガルバリウムやアルミニウム、ステンレスの鋼板が使用されたサイディングです。窯業系サイディングと比べ、長期間メンテナンスの必要が少ないのが大きなメリットです。水分を吸収しない鋼板製の表面のため耐凍害性にも優れているので、寒冷地で使われることが多いです。

今までは、窯業系サイディングと比べデザイン性に劣っていましたが、レンガ調や石積み調などのデザインも出てきており、人気も高まってきています。

塗替えを検討する劣化現象
チョーキング、サビ、浮き、剥れ

木質系サイディング(ウッドサイディング)

木質系サイディング(ウッドサイディング) 木質系サイディングは、天然の木に塗装をして仕上げたサイディングです。そのため、本物の木にしか出ない温かみがあり、木目がデザインになるため、全く同じデザインになることがありません。また、断熱性能に優れています。

一番使われているのが、レッドシダーを使ったベベルサイディングで、価格は、平米当たり4,600~11,800円です。あとは、ひのきと秋田杉を使ったモダンウッド。ウイルウォールなどの商品があります。

デメリットとして、木なので水分に弱く、水が貯まったまま乾燥しない日が続くと腐りやすくなる点、小まめなメンテナンスが必要になる点があります。木の種類により耐久性に優れたものもありますが、これらの欠点はあります。また、窯業系サイディングに比べ高いです。

塗替えを検討する劣化現象
チョーキング、色あせ、藻やカビ、腐杤

樹脂系サイディング(塩化ビニル樹脂)

樹脂系サイディング(塩化ビニル樹脂) 日本ではまだあまり馴染みが薄いサイディングですが、アメリカでは外壁材の50%を越えるシェアを誇る素材です。劣化しにくい材質で、塩害や凍害など耐候性にも優れいます。一番の特徴は、シーリングを使っていないので目地の補修がいらない点です。窯業系サイディングの1/10以下の重さなので、今ある壁の上から取り付けることも可能です。

デメリットは、見た目が少し安っぽい点、カラーバリエーションが少ない点、遮音性が低い点です。

モルタル

モルタルの壁は、ラスという針金の網などの上に、砂と水、セメントを混ぜて練り上げたモルタルを左官コテで塗りつけた外壁材です。1980代までは主流でしたが、施工に手間がかかるため最近ではあまり用いられなくなった工法です。しかし、外壁塗装を必要とする年代の家屋では、まだまだモルタルが少なくありません。模様の造り方によって4種類に分かれ、名前や性能が異なります。

ジョリパット

ジョリパット ジョリパットとは、モルタルの上に施工するフランス生まれの塗り壁材です。砂と塗料を混ぜて作られるので、表面がザラザラになります。特徴は、安価で、耐候性や防汚性に優れていて色あせしにくく、カラーバリエーションや仕上げ方法などが豊富です。また、モルタルの弱点であるヒビ割れも少ないです。

ただし、10年に1度は塗装は必要です。一般的なシリコン系の塗料でも塗装はできますが、デザインや質感を損なうので、アイカ工業のジョリパットフレッシュを使うことが多いです。この塗料は、単価が通常の塗料より安いのですが、通常の壁よりも塗料を多く使います。

塗替えを検討する劣化現象
チョーキング、塗膜の剥離、ひび割れ、色あせ、藻やカビ

吹き付けタイル

吹き付けタイル 吹き付けタイルとは、表面が凸凹になるように異なる種類の塗料で3層にして1~5ミリ程度の厚さで吹き付ける複層仕上です。仕上げの方法には、中粒仕上げと表面を潰す押さえ仕上げがあり、それぞれ模様が違います。通称、ボンタイル、玉吹きと呼ばれる模様です。

表面はツルツルしているため、リシンやスタッコに比べて使う塗料の量が少なくなります。弾性タイプもあり、モルタルの弱点であるヒビ割れを起こりにくくするものもあります。

塗替えを検討する劣化現象
チョーキング、塗膜の剥離、ひび割れ、色あせ、藻やカビ

リシン

リシン リシンとは、薄付け仕上げ塗材と呼ばれる仕上げの方法です。見た目は、表面に細かい砂粒がありザラザラしていて、艶もありません。これは塗料と一緒に砂粒を混ぜて吹き付けるため、このようなデザインになります。仕上げ方法の中で一番安価です。

素材には、セメント系とアクリル系のものがありますが、現在はアクリル系が主流です。ヒビ割れを起こりにくくする弾性リシンもありますが、元々の塗膜が薄いためあまり意味がなく、弾性系なので汚れやすいです。そのため、ヒビ割れを気にするなら他の仕上げ方法をお勧めします。

再塗装する場合は、リシンの下地は吸い込みが激しいので、しっかりと下塗りを吸わせてから中上塗りをする必要があります。

塗替えを検討する劣化現象
チョーキング、塗膜の剥離、ひび割れ、色あせ、藻やカビ

スタッコ

スタッコ スコッタとは、厚付け仕上げ塗材と呼ばれる仕上げ方法で、リシンを厚くしたものだと考えて間違いありません。5~10ミリ程度の厚さで吹付けます。素材もリシンと同じく、セメント系とアクリル系のものがありますが、現在はアクリル系が主流です。見た目は、表面が凸凹でザラザラしています。弾性スコッタもあり、モルタルの弱点であるヒビ割れを起こりにくくするものもあります。

塗り替える際に、リシンや吹き付けタイルに比べ約3倍の塗料を使用するので料金が高くなります。作業も手間がかかるので、時間もかかります。

塗替えを検討する劣化現象
チョーキング、塗膜の剥離、ひび割れ、色あせ、藻やカビ

ALC(軽量気泡コンクリート)

ALC ALCとは、軽量気泡コンクリートのことです。わかりやすく言うと通常のコンクリートの耐久性は強いが重いという欠点を克服して、重さの約4分の1にした軽いコンクリートです。正式名称は、Autoclaved(オートクレーブ養生) Light weight(軽量気泡) Concrete(コンクリート)です。日本で最も有名なのが、旭化成のへーベルハウスなので、ALC=へーベルハウスだと思っている人も多いです。

原材料は、珪石、セメント、生石灰なのでシックハウス症候群の原因となる有害な化学物質やアスベストを含んでいないため人体に無害で、リサイクルが可能な環境に考慮した建築資材です。

不燃材で断熱性に優れており熱伝導率はコンクリートの約1/10です。戸建住宅の外壁には、厚み50mmのALC板が使われます。

ALCにも水に弱いという弱点があります。そのため、塗装が剥がれてしまうと劣化する恐れがあるので、早めに再塗装する必要があります。また、サイディングと同じく目地部分があるので、シーリングの補修は必須です。

塗替えを検討する劣化現象
チョーキング、塗膜の剥離、ひび割れ、色あせ、藻やカビ

RC(鉄筋コンクリート)

RC(鉄筋コンクリート) RCとは、鉄筋コンクリートのことです。RCと鉄筋コンクリートは別物と言う方もいますが、同じものです。正式名称は、Reinforced(補強された) Concrete(コンクリート)です。コンクリートは圧縮の力に強いが、引っ張られる力に弱いという欠点を鉄筋を入れることにより補強したものです。

鉄筋コンクリートは、気密性が高く、耐熱性、遮音性、耐震性、耐久性に優れていると言った特徴があるだけでなく、デザインの自由度が高い材です。コンクリートは、不燃材なので耐火性があるため建物全体が耐火構造と言えます。

デザインは、打ちっぱなしと呼ばれ表面に撥水剤を塗る方法や、表面にリシンや吹き付けタイルという仕上げ材を吹き付けて仕上げる方法を行うことで様々な表現が可能です。

塗替えを検討する劣化現象
チョーキング、塗膜の剥離、ひび割れ、色あせ、藻やカビ

レンガ

レンガ レンガは、粘土や頁岩(けつがん)、泥を型に入れ、窯で焼き固めて作られた外壁材です。レンガの寿命は、メンテナンスなしで100年以上と言われていますが、実際には欠けたり、色あせするのでするので、全くメンテナンスがいらないというわけではありません。塗装自体は可能ですが、通常の塗料を使うと風合いがなくなるので、クリヤー塗料が使われます。

レンガは、耐震性、断熱性、耐火性、遮音性にも優れています。これは、素材そのものが丈夫なのもありますが、通常の外壁材の厚さが約12〜20ミリなのに対し、レンガは厚さが約70~90ミリもあるためです。火災保険料が、サイディング等に比べると2分の1以下になる点からもレンガの性能の高さがわかります。

タイル

タイル タイルとは、粘土、陶土、長石、石英などを砕き、成型し高温で焼き固めた外壁材です。製法として、湿式と乾式の2種類がありますが、乾式が主流です。また、吸水率により、陶器質、磁器質、せっ器質の3種類に分かれますが、外壁で使うのは吸水率の低い磁器質とせっ器質です。

タイルは耐水、耐火、耐候、などの優れ性能があり、デザインやカラーのバリエーションも豊富です。塗装する場合は、風合いをなくさないためにを使います。

漆喰

漆喰 漆喰は、水酸化カルシウム・炭酸カルシウムが主成分でできている外壁材です。日本では古くから、城郭・寺社・民家・土蔵などに使われていました。民家では、瓦や石材の接着や目地の充填、外壁や室内に施工されます。

板張り

板張りは、下見板張りや羽目板張りとも呼ばれ木材を使った外壁で、水が入ってこないようにするため板張りをし、古くから日本の住宅に用いられてきた外壁材です。木材には、ヒノキ、マツ、スギなどが使われ、断熱性と調湿性が高いのが特徴です。

木材の弱点は水です。雨風にさらされると色あせや腐食が起こる原因になりますので、定期的に塗装や防腐剤の塗布などのメンテナンスが必要です。

塗り替えのときは、高圧洗浄機は使わず塗装面の研磨を行い、木部専用のキシラデコールなどの塗料を刷毛で塗装します。

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