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更新日:2023/06/28

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解説者鈴木良太【外壁塗装110番 代表】
幼少の頃、二世帯住宅に住んでいた祖母が悪徳業者に騙されたのをきっかけに外壁塗装110番を立ち上げました。累計20,000件を超えるお客様からの相談や、一級塗装技能士の資格を持つプロの職人に話を聞き、より正確な情報を掲載できるよう心掛けています。

硬化剤(こうかざい)とは?

【この記事の要約】

硬化剤とは、2液型の合成樹脂に混ぜることで、塗料を固めたり、様々な機能を持たせることができる材料です。塗料に弾性機能を持たせるような硬化剤もあります。

硬化剤とは、2液型の塗料に入れる材料で、塗料が固まるのを早めたり、硬くする役割があります。主剤と一緒に入れることで初めて機能を発揮することができます。

一度調合してしまうと、翌日には固まってしまい使用不可能になります。そのため、その日に使う分だけを調合し、使い切るようにしなければなりません。

硬化剤を入れれば入れるほど硬くなるわけではない

硬化剤という名前から「硬化剤は入れれば入れるほど、早く固まり強度も増すんですよね?」と思っている方もいますが、これは間違いです。逆に塗料に弾性機能を持たせる硬化剤もあります。

優良業者であれば計量器を使って正確に配合する

硬化剤は、混合比率をしっかり守ることが、塗料の耐久年数を長くするポイントです。そのため、計量器を使って正確に計ります。

これは、主剤が持つOH基と硬化剤が持つNCO基を100%結合させることが必要だからです。

「塗料が乾けばいいんだから、時間をかけて乾燥させれば、硬化剤を入れなくても問題ないんですよね?」というのも間違いです。

業者が規定の混合率で硬化剤を混ぜたか確認する方法はあるのか?

正直言うと確認する方法はありません。

そのため、しっかりとした優良な業者を探すことが一番重要です。「どんなに良い塗料を使っても、このような細かい混合率を無視すると意味がない」といわれる点でもあります。

2液型塗料を使うメリット・デメリット

硬化剤は2液型塗料を使用する際に必要と説明してきましたが、ここでは硬化剤を使わない1液型塗料と比べたときの、2液型塗料とメリット・デメリットを紹介していきます。

メリット

耐久性・耐候性が高い

2液型塗料は、1液型塗料よりも耐久性・耐候性が高く、光沢も長く維持できるといったメリットがあります。

お住いのエリアの日照時間や塩害被害などの立地条件によっても変動はしますが、1液型塗料と比べると、2液型塗料は耐用年数が2~3年程長くなると言われています。そのため、できるだけ塗装を長持ちさせたいという場合は、2液型塗料が適しています。

あらゆる素材に塗ることができる

2液型塗料は密着力が高いのが特徴です。硬化剤を混ぜることで化学反応が起こり、塗装面にしっかりと付着して硬化します。

そのため、2液型塗料であれば、1液型塗料では塗装ができない鉄部などの幅広い箇所に塗ることができます。

乾燥するのが早い

硬化剤を使用する2液型塗料は、乾燥が早いといったメリットもあります。数時間で乾燥するので、1液型塗料と比較すると作業時間を短縮することが可能です。

ただ、DIYで使う塗料を探している方は、1液型塗料がオススメです。1液型塗料は乾くまでに時間があるので、作業に慣れていない場合でも時間に追われずに塗装できます。

デメリット

使用するのに手間がかかる

2液型塗料は、使用する前に主剤と硬化剤を混ぜ合わせるので、そのまま塗ることができる1液型塗料に比べると手間がかかります。

また、撹拌する際は主剤と硬化剤の比率を守り、しっかりと混ぜなければならないため、正しい知識と経験も必要となります。

万が一、主剤と硬化剤の比率が守らていなかったり、撹拌が不足していると、ムラや硬化不良などのトラブルに繋がってしまいます。

主剤と硬化剤を混ぜたらすぐに使わないといけない

主剤と硬化剤を混ぜた後は、すぐに塗料を使用する必要があります。なぜなら、硬化剤を入れた瞬間から、すでに硬化が始まっているからです。

この使用可能な時間のことを「可使時間」と言い、可使時間は製品やそのときの温度などによって異なります。例えば、エスケー化研のクリーンマイルドシリコンの場合は23℃で5時間、関西ペイントのアレスクール2液Siでは23℃で8時間と定められています。

価格が高め

2液型塗料は1液型塗料と比較すると、価格がやや高めです。耐久性や耐候性には優れていますが、費用を抑えたい方にとってはデメリットとなるでしょう。

硬化剤と強化剤の違い

強化剤と似ている材料として、強化剤というものもあります。

どちらも塗料の乾燥を早めたり、硬くする役割があるのは同じですが、強化剤は一般的に1液型塗料の性能を高めるために使われます。

また、2液型塗料は主剤だけでは硬化しないので硬化剤が必須になるのに対し、1液型塗料は主剤だけでも硬化するため、必ずしも強化剤が必要というわけではありません。

まとめ

外壁・屋根塗装で使用する硬化剤とは、2液型塗料を硬化させるために用いられるもので、必ず必要となる材料です。

主剤と硬化剤を混ぜ合わせる際は、その比率をしっかりと守って、よく撹拌することが重要です。撹拌不足が起こると、美観や機能性が低下してしまいます。

ただ、正しく硬化剤を混ぜているかを確認するのは難しいため、まずは信頼できる優良な業者を見つけるようにしましょう。

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塗料の種類別の詳細

新しいピュアアクリルなどの特殊な塗料以外はもう使用されない。

付帯部以外では、ほとんど使用されない。シリコンの前に主流だった塗料。

耐久年数と価格のバランスがよく最も使われている塗料。

今、最も注目されているされている塗料。値段がシリコンと同等で、耐久性がシリコンとフッ素の間。

耐久性も高いが、値段もかなり高い。外壁はシリコン、屋根はフッ素という使われ方をする。

太陽の光で汚れを分化し、雨の水で洗い流す特殊な機能がある。耐久性も長いが、単価も高い。

塗料のグレードの中で最も高く、耐久性も最も高い。新しい塗料で注目されている。

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設計単価や出荷証明など業者でなければ知らないような言葉について説明しています。また、良くある質問にも回答しています。

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