幼少の頃、二世帯住宅に住んでいた祖母が悪徳業者に騙されたのをきっかけに外壁塗装110番を立ち上げました。累計20,000件を超えるお客様からの相談や、一級塗装技能士の資格を持つプロの職人に話を聞き、より正確な情報を掲載できるよう心掛けています。
外壁・屋根塗装の色選び(配色)を3ステップでカンタンに決める方法
新築から約10年、または前回の塗装から約10年が経ったので塗装を検討していて、せっかくだからお家の雰囲気を変えたいと思っている方も多いと思います。
「なんとなくイメージがあるけど、何色がいいかわからない…」
「明るくしたいんだけど、家に合ってるかな?」
「10年に一度なので、失敗したいくない…」
色選びには正解がなく迷う部分が非常に多いです。外壁や屋根の色は簡単に変えることができないので、慎重に検討する必要があります。
このページでは、外壁・屋根塗装の色選びで必要な情報が全て理解できるようになっています。
外壁・屋根塗装をする際の色選びは、3ステップ(1.大まかなイメージを決める→2.色を絞り込む→3.カラーシミュレーションを使い外壁と屋根、付帯部の色を決める)で簡単に失敗なく選ぶことができます。
ただし、周辺環境を考慮して彩度を決める、色を変更できない箇所があるなど注意点もあります。
目次
- 3ステップでカンタンに外壁・屋根塗装の色選ぶ方法 -1.大まかなイメージを決める
- 色選びの注意点 -周辺環境を考慮して彩度を決める
- 人気がある外壁の色 -ベージュ
- ツートンカラーでオシャレにするコツ
-配色のパターン
-配色のバランス
-同色系もしくは彩度を合わせる
-玄関ドアやサッシの色を考慮する
- 付帯部分の色選び
-軒天
-雨樋
-雨戸
-破風板・鼻隠し
-庇
- まとめ
-2.色を絞り込む
-3.カラーシミュレーションを使い外壁と屋根、付帯部の色を決める
-色を変更できない箇所がある
-面積効果の錯覚
-明度対比の錯覚
-外壁の凸凹や塗料のツヤによって見え方が異なる
-経年劣化の色あせ
-色を使いすぎない
-白(ホワイト)
-灰色(グレー)
-茶色(ブラウン)
3ステップでカンタンに外壁・屋根塗装の色選ぶ方法
外壁・屋根塗装の色選びは3ステップで決めていきます。
【ステップ1】大まかなイメージを決める
まずは、どのような系統の色にするかを決めていきます。白系や茶色系がなど、おおまかで構わないのでイメージを固めていきます。どの色にするか全く決まってない場合や、悩んでいる場合は、イメージする言葉から決めていく方法をオススメします。
例えば、可愛らしさや女性らしいイメージであれば、淡いピンク系統の色が合い、近代的なクールなイメージであれば、黒などの暗い系統の色が合います。 このようなイメージを塗装業者に伝えれば、過去の施工事例からイメージに近い配色を見せてもらえます。
もし、まだ塗装業が決まってない場合は、実際に近所の家を見て回りイメージに近い建物の写真を撮っておくことや、「【260棟以上の写真付き】実際の配色事例」を見て選ぶ方法もオススメです。
【ステップ2】色を絞り込む
大まかイメージが決まったら、色見本でメインの色を絞り込んでいきます。その際に、室内の蛍光灯で照らしている場合は注意が必要です。太陽光で照らしている場合と見え方が異なるります。また、色見本は発行年数などによっても、微妙に色が異なる場合があります。
実際に同じ色で塗装した建物を見ることができるのであれば、よりイメージに近い色を選びやすいです。
【ステップ3】カラーシミュレーションを使い外壁と屋根、付帯部の色を決める
色見本でメインの色を絞りこんだら、外壁や屋根、付帯部分など、実際の色を決めていきます。色の組み合わせは、似た色、同じトーン、同系色のどれかに当てはめることが基本です。
似た色 | 暖色系や寒色系など同じ系統の組み合わせ |
同じトーン | 同じ明度、彩度で異なる色の組み合わせ。明度とは、色の明るさで、高いと白に近づき、低いと黒に近づきます。彩度は、色の鮮やかさで高いとはっきりした色、低いとくすんでいって灰色になる |
同系色 | 同じ色で、明度や彩度が異なる色同士の組み合わせ |
その際、カラーシミュレーションを使うと、より全体の配色のイメージができます。よく使われるカラーシミュレーションは2タイプあります。
■パソコンやタブレットの専用ソフト
パソコンやタブレットを使って、実際に撮影したお家の写真に色を付けていくカラーシミュレーションです。全体の配色をよりイメージしやすいメリットがありますが、モニターや印刷の環境により、塗装後の色の見え方と異なる場合があります。
■写真を切り抜いたスケルトンシート
実際のお家の写真をスケルトンシートと呼ばれる透明の紙に印刷し、その下に色々な色を重ねて配色をテストするシミュレーションです。重ねる色をメーカーが作成する実際の塗料を使った塗り板にすれば、モニターや印刷にる色味の違いを防ぐことができます。
色選びの注意点
周辺環境を考慮して彩度を決める
低彩度色は、やさいく上品で落ち着いた雰囲気で、周辺住宅に馴染みますが、高彩度の色は、近隣の住宅と馴染まずに悪目立ちする可能性が高いので、一般的な住宅街では避けたほうが無難です。
高彩度の色を採用する場合は、アクセントに使うことをオススメします。面積の小さい部分であれば、オシャレにまとまります。
色を変更できない箇所がある
窓のサッシは玄関ドア、玄関のタイルなど、塗装が難しい箇所があります。そのため、これらの箇所と塗装箇所の色の相性を考える必要があります。
面積効果の錯覚
面積効果とは、目の錯覚によって色の見え方に違いがある現象で、小さい面積は暗く見え、大きい面積は明るく見えるます。小さな色見本で選んだ場合は、大きな外壁に塗ると明るく見えるので、大きめのサンプルや試し塗りを行って、実際の色とイメージをすり合わせることが重要です。
■明るい色の場合
小さい面積より大きい面積の方が明るく見えるため、少し暗めの色を選ぶことがオススメです。
■暗い色の場合
小さい面積より大きい面積の方が暗く見えるため、少し明るめの色を選ぶことがオススメです。
明度対比の錯覚
明度対比とは、色の組み合わせにより、目の錯覚で濃く見えたり薄く見える現象です。外壁と屋根の色や、ツートンカラー、一部がタイルの場合などの組み合わせの相性に注意が必要です。
暗い色の場合、明るい色をより鮮やかに見せ、暗い色をより暗く見せる効果があります。明るい色の場合は、明るい色を暗くみせ、暗い色を明るく見せる効果があります。
外壁の凸凹や塗料のツヤによって見え方が異なる
外壁の凸凹や塗料の艶によって、見え方が変わります。凸凹のある外壁は、影が出来るため、色が濃く見える場合があります。また、塗料のツヤがない場合は、ナチュラルで落ち着いた印象になり、ツヤがある場合は、高級感が出ます。
経年劣化の色あせ
塗装は、経年劣化によって色があせていきます。特に発色の良い、赤や黄色、紫は色あせがしやすく、白、黒、青は色あせしにくいです。
次回の塗装するタイミングや塗料のグレードにもよりますが、色あせも考慮する必要があります。
色を使いすぎない
あまり多くの色を使うと、統一感がなくバランスの悪い配色になってしまいます。そのため、2~3色に抑えることをオススメします。
人気がある外壁の色
ベージュ、ホワイト、グレー、ブラウンで、この4色を79.8%以上の方が採用しています。
ベージュ
優しく暖かい印象のベージュは、年齢や性別を問わず、使いやすいため人気があります。
白(ホワイト)
白は、洗練されたデザイン性がある色で、スタイリッシュな雰囲気で、建物のデザインを引き立たせます。
灰色(グレー)
グレーはモダンな雰囲気で、汚れが目立たないメリットがあります。薄いグレーにする場合は、汚れた白に見える場合があるので、注意が必要です。
茶色(ブラウン)
濃い茶色は、高級感や重厚感が出せ、薄い茶色は、ナチュラルでモダンな雰囲気を出すことが出来ます。ベージュとも相性が良く、ツートーンで使う方も多いです。
ツートンカラーでオシャレにするコツ
外壁を2色に塗り分けるツートンカラーの住宅が増えてきましたが、配色にはポイントや注意点があります。
配色のパターン
上下で分けるパターンは最もオーソドックスで、重厚感のがある印象になります。下の色を濃くすると家が大きく見えてバランスが取れます。
近年は縦で分けるパターンや、ベランダなどの出っ張っている部分で分けるパターンも増えてきており、スタイリッシな印象になりやすいです。
配色のバランス
配色は、3つのカラーをベースに考えます。
1つ目がベースカラーで、全体の約60~70%程度を占めます。最も塗る面積が大きい色なので、落ち着いた色が適してします。
2つ目がアソートカラーで、全体の35~25%程度を占めます。ベースカラーと同色系にするとまとまりが出ます。
3つ目がベースカラーで、全体の5%程度を占めます。面積が小さいので派手な色で個性的な印象を出したり、全体を引き締める効果があります。
同色系もしくは彩度を合わせる
色の組み合わせのコツは、同色系もしくは彩度を合わせてまとめることです。
違う系統の色同士は、お互いを引き立てる効果があるため、まとまりが無く、悪目立ちする家になります。また、3色以上の色を増やすと、統一感のない家になるので注意が必要です。
玄関ドアやサッシの色を考慮する
玄関ドアやサッシは、アクセントカラーとしての役割にもなるので、面積や色を考慮してバランスを取る必要があります。
付帯部分の色選び
付帯部分にも配色のポイントがあります。外壁や屋根に比べて面積は小さいですが、誤った配色を行うと全体のバランスが崩れる原因になります。
軒天
軒天は影になるため、実際の色よりも暗くみえます。
そのため、外壁よりも薄い色や白が一般的です。暗い色だと立体感がなくなります。
雨樋
雨樋は、外壁と同じ色で目立たなくするのが一般的です。アクセントで使う場合は、わざと目立つ色にする場合もあります。
雨戸
雨戸は、窓のサッシと同じ色にするとまとまりが出ます。
破風板・鼻隠し
破風板・鼻隠しは、屋根の色に合わせるのが一般的ですが、アクセントとして、目立つ色にする場合もあります。
庇
庇は、屋根と色を合わせるとまとまりが出ます。
最後に、色選びのおさらいです。
・3ステップ(1.大まかなイメージを決める→2.色を絞り込む→3.カラーシミュレーションを使い外壁と屋根、付帯部の色を決める)で色選びをする。
・色を選ぶときの一番の注意点は、周辺環境を考慮して彩度を決めること。どんなに自分のお家が良い色合いになっても、周りの家と馴染まなければ、浮いてしまう。
・その他の注意点は、色を変更できない窓サッシや玄関ドアなどとの相性を考える。面積効果や明度対比の錯覚に注意、色を使いすぎない。
・人気がある色は、ベージュ、ホワイト、グレー、ブラウンで、この4色を79.8%以上の方が採用している。
・ツートンカラーにする場合は、配色のバランスが重要で、ベースカラー(約60~70%)、アソートカラー(約25~35%)、ベースカラー(約5%)、これら3つのカラーをベースに考える。同色系もしくは彩度を合わせると良くまとまる。