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更新日:2021/03/27

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解説者鈴木良太【編集者・サイト管理人】
幼少の頃、二世帯住宅に住んでいた祖母が悪徳業者に騙されたのをきっかけに外壁塗装110番を立ち上げました。累計20,000件を超えるお客様からの相談や、一級塗装技能士の資格を持つプロの職人に話を聞き、より正確な情報を掲載できるよう心掛けています。

伊藤亮太【伊藤亮太FP事務所 代表、スキラージャパン株式会社】
慶應大学大学院商学研究科修了後、証券会社にて営業・経営企画部門、社長秘書等を行う。現在、東洋大学経営学部非常勤講師、大手前大学通信教育部非常勤講師、千葉科学大学危機管理学部非常勤講師。ファイナンシャルプランナーとして活動中として活動中。大阪証券取引所、SBI証券、三菱UFJ信託銀行、ソニー損保、オールアバウトなどの講演・執筆実績があります。

火災保険の保険金を使って外壁塗装・屋根塗装する際の注意点

【この記事の要約】

「火災保険を使えば、無料で外壁塗装できる」という謳い文句で営業をする業者もいます。

たしかに火災保険では、風災や水害による被害を保険会社が保証することとなっているので、台風や竜巻による自然災害で被害にあった場合は、保険を使って補修をできる場合があります。

結論からいうと、基本的に外壁塗装は火災保険の保険金がおりる対象外になることが多いです。

台風などの自然災害なので、塗装よりも屋根の葺き替えや板金工事などが対象になることが多いためですね。

火災保険の主な対象箇所は、外壁や屋根、雨樋、カーポート、ベランダ、バルコニーなどです。

ただ、外壁塗装で保険金を受け取るのは難しいとしても、火災保険を使って対象箇所を補修するのは合法です。

この記事では「火災保険の保険金を使って外壁・屋根塗装をする際の注意点」の説明をしています。

外壁塗装で保険金が適用される可能性のある火災保険は3種類

火災保険の種類は以下のような4つあり、それぞれカバーしている保証内容が異なります。

1.住宅火災保険: 最も一般的な火災保険
2.住宅総合保険: 住宅火災よりも補償範囲が広い火災保険
3.特約火災保険:住宅ローンで家を購入した場合に加入義務がある火災保険、補償範囲は狭い
4.オールリスクタイプ:住宅総合保険よりも補償範囲が広く、加入者のニーズに応じて補償内容を選ぶことができる

上記4つの火災保険それぞれの保険対象を一覧表にしてみました。

保険の種類 火災 落雷 破裂/爆発 風災 水害 水濡れ 暴行/破損 盗難 飛来/落下/衝突 持ち出し家財の損害
住宅火災保険 × × × × × ×
住宅総合保険
特約火災保険 -
オールリスクタイプ 契約内容によって異なる

結論として、外壁塗装で適用される可能性がある火災保険は「住宅総合保険」「特約火災保険」「オールリスクタイプ」の3種類になります。

なぜなら、外壁塗装が適用されるケースは、「風災」または「水害」による被害が多いので、補償範囲に風災と水害が含まれていることが条件となるからです。

また、「水害」の場合は保証対象内なのか、自分の加入している火災保険を確認する必要があります。

風災の補償は基本補償に含まれていますが、水害は加入している火災保険により保証内容が異なる可能性もあるからですね。

火災保険の保険金が適用される自然災害

火災保険が適用される自然災害についてご紹介します。

結論として、外壁塗装で保険金が適用されることは少なく、屋根の葺き替えや板金工事などが補償対象になることは多いです。

なぜなら、下記の事例を見るとわかると思いますが、災害による被害は外壁塗装や屋根塗装だけで直るケースが少ないからですね。

台風や竜巻などの強風(風災)

台風や竜巻などの強風による被害とは、「屋根材が破損した」「ものが飛んできて壁に穴があいた」などを言い、火災保険では風災と称されています。

各保険会社によって強風の定義は異なりますが、基本的には「最大瞬間風速20メートル/秒以上の風」としています。

風災には、ひょう災、雪災が含まれていることも多いです。

風災の対象になる可能性が高い事例とならない事例

風災の対象になる可能性が高い事例

保険対象となるのは、以下のような場合です。

・台風による強風で屋根材や外壁材が破損した
・竜巻や台風で飛んできたものが自宅にぶつかり壁に穴があいた
・突風によって外壁や屋根が破損した

風災の対象にならない事例

・新築後10年が経ち経年劣化による色あせ
・最大瞬間風速20メートル/秒以下の風邪による被害

ひょうや雪

ひょうや雪による被害とは、雪の重みやひょうが降ったことで建物が破損した場合などを言います。

ひょうによる被害では「直径約5mm以上」でなければ対象とならないケースが多いです。

前述の通り、ひょうや雪による被害はひょう災、雪災として風災に含まれているのがほとんどです。

ひょう災・雪災の対象になる可能性が高い事例とならない事例

ひょう災・雪災の対象になる可能性が高い事例

・ひょうが降って屋根に穴が開いた
・ひょうが降って外壁がへこんだ
・雪の重みで屋根や雨どいが歪んだ
・屋根から落下した雪の塊が外壁に直撃して破損した

ひょう災・雪災の対象にならない事例

・ひょうや雪が溶けて浸水した

落雷

落雷による被害とは、雷が落ちて建物が破損したり、火災が発生した場合などを言います。

また、建物の破損だけではなく、分電盤や電線がに雷が落ちてパソコンや家電製品が故障した際も、落雷被害の適用されるケースがあります。

落雷の対象になる可能性が高い事例とならない事例

落雷の対象になる可能性が高い事例

・雷が落ちて屋根材が破損した
・雷が落ちた箇所から火災が発生した

落雷の対象にならない事例

・雷が原因ではなく、経年劣化による建物破損や家電製品の故障

水害

水害による被害とは、洪水、高潮、土砂崩れなど自然災害による損害のことを言います。

台風や大雨で、洪水が発生して家屋が流されたときや、一定の基準を超える床下浸水が起こったときに保証されます。

国土交通省が発表している全国の水害被害額は約1兆3,500億円(平成30年)にもなります。

水害の定義は、

・建物または家財それぞれの時価30%以上の損害
・床上浸水または地盤面から45cm超える浸水による損害

となっています。

ただし、水害の定義は各保険会社により異なり、被害状況により支払われる保険金も異なります。

上記の基準が保険会社で共通とは言えませんが、一つの目安にはなります。

最低限の保証しか付いていない住宅火災保険ではカバーしていないので注意が必要ですね。

また、家庭の雨漏り、水漏れは水害には該当しません。

水害の対象になる可能性が高い事例とならない事例

水害の対象になる可能性が高い事例

・台風で近くの川が氾濫し、50cm以上の床上浸水したため壁の張り替えが必要となった
・豪雨で近くの山が土砂崩れを起こし、家の半分以上が破損した

水害の対象にならない事例

・お風呂のお湯を止め忘れて、床が濡れた

保険金申請の手続きは被害を受けてから3年以内に行う

保険会社申請の有効期間は被害を受けてから「3年以内」です。

この期間は保険法 第95条によって定められており、期間内となる3年以内に保険会社に申請する必要があります。

工事が終わっている必要はなく、申請するまでの期間ですが、基本的には被害を確認したら早めに手続きするのが安心でしょう。

なぜなら、各保険会社がそれぞれ申請できる期限を定めていたり、時間が経つと被害状況が把握できずに自然災害と認められないケースがあるためです。

もし建物の破損はあるが、破損の原因が強風なのかを判断できない場合は、気象庁のサイトで過去の気象データを調べてみるのも良いでしょう。

1日ごとの最大瞬間風速が掲載されているので、風速が20メートルの日が1日でもあれば風災の定義である「最大瞬間風速20メートル/秒以上の風」に該当し、火災保険が適用されるかもしれません。

■過去の気象データを調べるサイト
http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/index.php

火災保険を使った修理の流れとそれぞれの注意点

お客様で塗装業者などの業者に連絡(ご自身が行う)

被害の発生を確認した場合は、お客様で塗装業者などの業者に連絡をして建物の状態を調査してもらいます。

火災保険の利用を考えていることを事前に伝えておくと、写真を撮影してくれたり必要書類を揃えてくれたりなど、手続きがスムーズに行えるように対応してもらえます。

また、火災保険の申請は被害発生から3年以内であれば可能ですが、時間の経過とともに被害状況も変わっていくため、災害による破損なのか判断できなくなると保険が適用されない場合もあるので注意しましょう。

業者による建物の調査(業者が行う)

業者による建物の調査では被害を受けた箇所も含め建物全体を調査し、災害による破損なのか、経年劣化による破損なのかを判断します。

建物全体を調査することで、素人には確認できない被害を見つけてもらえる可能性があります。

調査報告書・見積書の作成と送付(業者が行う)

建物の調査が終了したら調査報告書・見積書の作成を行い、業者からお客様へ送付します。

一般的に見積書の提出までにかかる時間は、現地調査後1~2週間程度です。

保険会社へ事故の電話報告と保険金の請求書等を提出(ご自身or業者)

業者による調査で被害状況が判明したら、保険会社へ事故の電話報告と保険金の請求書等を提出します。

事故の電話報告では被害が発生した日時、被害状況などをわかる範囲で伝えます。

保険会社へ提出する主な必要書類は次の通りです。

・保険金の請求書
・事故の報告書
・見積書

保険金の請求書と事故の報告書は、各保険会社で形式が決まっており、電話で連絡した際に取り寄せられます。

またそれぞれの書類には氏名、住所、捺印、連絡先などを記入し、請求書には保険金を振り込む口座番号、報告書には事故の発生した日時や破損した箇所などを詳しく書きます。

上記の他、保険会社によっては、被害状況のわかる写真や建物の図面、罹災証明書、登記簿謄本なども必要になるケースもあるので、事前に確認しておきましょう。

保険会社側の鑑定人による調査(保険会社が行う)

必要書類の提出をした後は、加入している保険会社側の鑑定人による調査が行われます。

被害が災害によるものなのか、見積書に記載している工事内容は適正であるかなど、申請された内容が妥当かを確認していきます。

保険金額の決定と保険金の支払い(保険会社が行う)

鑑定人による調査で災害による被害と認められれば被災額の確定後、保険金額の決定と保険金の支払いが行われます。

保険金の支払いは原則として、申請から30日以内とされています。

被災箇所の工事開始(業者が行う)

保険金を受け取ったら被災箇所の工事開始となります。

火災保険が適用されないケース

この章では火災保険が適用されないケースをご紹介します。

結論として、経年劣化・地震が原因による被害や一定の金額以下の場合は対象外となります。

なぜなら、火災保険は風災や水害などの自然災害に適用されるものだからです。

また、保険会社との契約内容によって免責金額が決められているので、工事金額が免責金額に満たないと保険金は受け取れません。

経年劣化が原因の被害

経年劣化が原因の被害では、火災保険は適用されません。

経年劣化は、例として以下のような症状が挙げられます。

・日当たりが良く、外壁が色あせている
・建材が耐用年数を超え、ひび割れが発生した
・防水機能が年月の経過とともに低下し雨漏りした
・日々の雨や風によって屋根にサビが発生した

ただ、破損やひび割れの原因が自然災害なのか、経年劣化によるものなのかを素人が判断するのは難しいです。

そのため、まずは建物の構造に詳しい専門業者に調査してもらい、きちんと原因を突き止める必要があります。

地震による被害

地震による被害は、火災保険の対象外です。

地震による被害とは主に次のようなケースです。

・地震の揺れで瓦が落ちてきた
・地震の影響で発生した津波によって浸水した

地震が原因で起きた被害は、火災保険だけではなく特約として「地震保険」に加入しなければ補償されません。

また、単独で加入できる保険としては「地震補償保険」という保険もあります。

しかし、建物が全壊した時しか適用されない場合や津波による被害は対象外など、保険会社によって適用条件は様々です。

工事金額が免責金額を下回っている

工事金額が免責金額を下回っている場合も火災保険は適用されません。

免責金額とは、保険を利用するときに契約者が自己負担しなければならない金額のことです。

例えば工事金額30万円、免責金額20万円の場合、工事金額から免責金額を引いた10万円が保険金として支払われることになります。

ですが、工事金額10万円、免責金額20万円の場合では、工事金額が免責金額を下回っているので保険金は受け取れません。

免責金額は各保険会社によって異なりますが、1万円・3万円・5万円・10万円・20万円と決まった金額から任意で設定することが可能です。

免責金額が低いほど保険料は高くなります。

主な火災保険を扱う保険会社

下記は主な火災保険を扱う保険会社です。

火災保険は補償対象が建物のみ、家財のみ、建物と家財どちらも対象とするのもがあり、さらに保険が適用される災害も様々です。

お住いの地域で多い災害や立地条件などを考慮して、補償内容を選ぶといいでしょう。

保険会社 URL
東京海上日動火災保険株式会社 http://www.tokiomarine-nichido.co.jp/service/live/total_assist/
損保ジャパン日本興亜 http://www.sjnk.co.jp/kinsurance/habitation/sumai/sche/
三井住友海上火災保険株式会社 http://www.ms-ins.com/personal/kasai/
AIG損害保険株式会社 https://www.aig.co.jp/sonpo/personal/product/house
あいおいニッセイ同和損害保険株式会社 http://www.aioinissaydowa.co.jp/personal/product/tough/house/
共栄火災海上保険株式会社 https://www.kyoeikasai.co.jp/personal/residence/index.html
日新火災海上保険株式会社 https://www.nisshinfire.co.jp/service/house.html
セコム損害保険株式会社 https://www.secom-sonpo.co.jp/anshinmyhome/
楽天損害保険 http://www.asahikasai.co.jp/family/tabid/87/Default.aspx
SBI損害保険株式会社 http://www.sbisonpo.co.jp/kasai/
セゾン自動車火災保険株式会社 http://www.ins-saison.co.jp/eraberu/
ソニー損害保険株式会社 https://www.sonysonpo.co.jp/fire/
日立キャピタル損害保険株式会社 http://www.hitachi-ins.co.jp/kasai/

自然災害に見せかけた詐欺行為を働く悪徳外壁塗装業者もいるので注意

火災保険のシステムを悪用して詐欺行為を働く外壁塗装業者もいるので注意しましょう。

「火災保険を使って無料で修復や塗装をできます!」と言って屋根に登り、業者自ら屋根を壊し自然災害に見せかけることがあります。

現在では、保険会社も悪徳な外壁塗装業者に警戒しているため、火災保険をよく使う業者は保険使用の審査を厳しくしています。

上記に挙げたようなケースの場合、屋根を壊されても、保険が使えない…といったことになる可能性もあるので、業者選びには注意が必要です。

また、実際に補修にかかる費用よりも高く保険金申請を保険会社に請求し、安く下請け業者に修理させ差額を利益にする会社もいるので注意してください。

一度でも、不正な保険申請をすると、次回からの保険申請時に悪影響が出ることもあります。

火災保険を使った塗装は難しいのか口コミ調査

実際に当サイトに参加している業者に「火災保険を使って塗装したことありますか?」と口コミ調査してみました。

顔 弊社ではないです。ほとんどが屋根の葺き替えになります。付帯するものに塗装が必要なら塗装も対象になりますが…。
顔 入る可能性も0ではありませんが、足場代や板金工事の方が多いです。
顔 ほぼでないです。雨樋や屋根の補修で火災保険を申請して、そのお金で塗装工事をする業者がいます。でもこれは詐欺です…。
顔 出ないですね。屋根の葺き替えになら使ったことがありますが。

口コミの結果からも、補修工事は保険対象になりますが、塗装は難しいとわかります。

台風や強風、大雨による住宅の被害を考えたらわかると思いますが、塗装よりも屋根の葺き替え、板金工事などの損害箇所の部位そのものを補修が必要なため、当然の結果と言えるでしょう。

当記事の監修者FP伊藤亮太氏からのコメント

「火災保険に入ればなんでも対応できる。」保険による安心感を得たいがためにそう思い込んでいる方もいるかもしれません。

しかしながら、実際にはどのような保険に入るのかで補償内容は異なります。また、保険がおりないケースもありますので、ご自身の状況によってどの火災保険に入ればよいか加入時に確認が必要です。

注意することは、火災保険を悪用して保険金による塗装などをたくらむケースです。違法なことには手は出してはいけませんし、そうした話をする業者にひっかからないように気を付けてください。

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