水切りとは

水切りとは、住宅の基礎部分と外壁の境目に取り付けられた金属製の部材を指します。住宅によっては、窓サッシの下や外壁の帯板に設けられていることもあります。

水切りの役割

水切りの役割は、次の2つあります。

・外壁を伝う雨を遮り、基礎部分が濡れるのを防ぐ
・床下から室内に雨が浸入するのを防ぐ

万が一、水切りが設置されておらず基礎部分に雨が当たってしまうと、雨が基礎部分に染み込んで床下に湿気が溜まり、それによって建材の腐食やシロアリが発生してしまいます。

さらに事態が悪化すると、建材が脆くなることにより建物の耐震性が低下し、最悪の場合は地震などの際に建物が倒壊する危険性もあります。

このように、水切りは雨水の浸入を阻止して、建物の耐久性を維持する重要な働きを果たしています。

水切りを塗装する必要性

外壁や屋根と同じように、水切りも塗装が必要です。

塗装によって美観が向上するのはもちろんですが、塗装をする一番の目的は、水切りを保護してサビの発生を抑えることです。

水切りに使われている素材は、塩ビ鋼板やスチールなどの金属製が一般的です。これらの素材は、紫外線や雨風によって劣化が進行したり、物がぶつかった際に生じた傷などが原因でサビを引き起こします。

さらに、サビを放置していると範囲がどんどん広がり、やがて水切りそのものに穴が開いてしまう恐れもあります。

水切りが機能しなくなると床下への漏水やシロアリの発生などに繋がるため、定期的に塗り替えをしてサビの進行を食い止めることが重要です。

アルミ製の水切りは塗装不要

アルミ製の水切りは、基本的に塗装は不要です。

アルミ製の水切りに限らず、アルミという素材自体が塗料の密着性に劣るため、塗装をしても早期に剥がれてしまう可能性があります。

どうしても塗装したい場合は、塗装する際の注意点やデメリットも理解し、アルミに適した塗料を使用することが大切です。

水切りのメンテナンス方法と費用相場

水切りのメンテナンスには、塗装、修理、交換といった方法があります。

塗装

軽度なサビであれば、塗装で対応が可能です。塗装をする際は、錆止め機能を持つ塗料を使用します。

水切りの塗装にかかる費用は、1mあたり400～800円が相場です。一般的な戸建て住宅で、外壁塗装と一緒に水切りの塗装も行う場合は、8,000円～25,000円程度になります。

修理・交換

水切りに破損や大きなへこみなどが発生している場合は、塗装では直すことができないため、水切りの修理・交換が必要となります。

部分的な傷の修理や交換にかかる費用は、1万円～5万円程度です。また、全て交換する場合は5万円～10万円程かかります。

まとめ

水切りには、基礎部分が雨水で濡れないようにする役割があり、この働きによって床下への漏水や建材の腐食、シロアリの発生などを防止できます。

また、水切りの素材は金属製のものを使用しているため、定期的に塗装をしてサビの発生・進行を抑えることが重要です。

外壁塗装を行う際は、水切りのメンテナンスも併せて行うようにしましょう。