心配無用!?外壁塗装によるアスベスト被害はない
鈴木良太【外壁塗装110番 代表】
幼少の頃、二世帯住宅に住んでいた祖母が悪徳業者に騙されたのをきっかけに外壁塗装110番を立ち上げました。累計20,000件を超えるお客様からの相談や、一級塗装技能士の資格を持つプロの職人に話を聞き、より正確な情報を掲載できるよう心掛けています。
宇野清隆【株式会社カルテット 代表】
職人暦20年、他の塗装店にも技術などを教えるプロ中のプロ。日本ペイント、アステック、その他の大手塗料メーカーから全国1位の実績と表彰。審査の厳しいホームプロでは、毎年顧客満足優良店に選ばれる。
児玉圭司【株式会社児玉塗装 代表】
名古屋市で地元のお客様に愛されて50年。児玉塗装の3代目。16歳の若さで塗装業入りし、趣味も特技も塗装。圧倒的な知識と技術でお客様からの満足度も高い。
外壁塗装によるアスベスト被害はありません。現在の塗料や外壁材や屋根材にはアスベストの使用は禁止になりました。元々アスベストを使った建材があることが問題ではなく、飛び散ったアスベストを吸い込むことで被害が出ます。そのため、通常の生活では問題ないと考えられています。

現在の塗料にはアスベストが使われていません。また、塗料以外にも、窯業系サイディング、リシン吹付け、化粧スレート、押出成形セメント板などの外壁材や屋根材も、2004年10月に法的に一部を除き製造・輸入・使用が禁止になりました。
その後、2006年9月からは例外なくアスベストを含む全ての商品の製造・輸入・使用がが禁止となりました。そのため、外壁塗装によるアスベスト被害はありません。
それでも心配な方は、資格ではありませんが、厚生労働省が認定している石綿取扱作業従事者や石綿作業主任者の講習を受けた業者に相談することをお勧めします。
アスベストとは?
アスベストとは、天然鉱物繊維のことで、建築材料に使われていたものは、蛇紋石族のクリソタイル(白石綿)、角閃石族のクロシドライト(青石綿)、アモサイト(茶石綿)の3種類です。耐熱性、耐久性、不燃性、耐薬品性、絶縁性に優れていて、かつ安価な点から建材に使われていました。
1960年代にアスベストとセメントをミックスした石綿スレートが広く普及し、その多くがビル、マンション、戸建てに使われました。1995年度には、アスベスト輸入量の93%が建材に使用されたとのデータもあります。(社団法人 日本石綿協会調べ)
しかし、アスベストには、健康被害があることが問題視され、日本では1975年9月に吹き付けアスベストの使用が禁止されました。その後、2005年6月クボタショック「兵庫県尼崎市のクボタ旧神崎工場の従業員74人がアスベスト関連病で過去に死亡した」このことが発表され、アスベスト問題が大きく取り上げられることになりました。
公表されている健康被害の病名
病名 | 症状 | 潜伏期間 |
中皮腫 | 胸膜、腹膜、心膜等にできる悪性の腫瘍 | 20~50年 |
肺がん | 通常の肺がんと同じ症状 | 15~40年 |
石綿(アスベスト)肺 | 肺が弾力性を失い硬くなる肺線維症(じん肺)という病気の一つ |
15~20年 |
良性石綿胸水 | 胸膜に、胸水とよばれる浸出液がたまる、非腫瘍性の胸膜炎 | 10年以内もあり 多くは20~40年後 |
そこまで怖がる必要はない?
クボタショックを聞くと怖いと思うかも知れません。しかし、この事件は工場で働いていた職員や工場周辺の住人に起こった被害でなので、一般の方はそこまで怖がる必要はないかもしれません。
また、アスベストを使った建材があることが問題ではなく、飛び散ったアスベストを吸い込むことが問題です。そのため、通常の生活では問題ないと考えられています。アスベストは粉塵なので、空気清浄機も効果あります。
怖いのは、過去にアスベストを含む建材で建てられた建物が解体されるときに排出されることです。2020年から2040年にピークを迎え、年間100万トン前後が排出されるとされています。
