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モルタル外壁の特徴や模様の種類、塗装する場合の費用相場

外壁塗装110番 アドバイザー 鈴木良太

1960年~1980年までの戸建て新築で主流だったモルタル外壁。施工の難しさや手間から今ではあまり施工されません。

新築ではあまり施工されませんが、今塗替えを考えている方の中にはモルタル外壁の方も多いと思います。ここでは、モルタル外壁の特徴や模様の種類、塗装場合の費用について説明していきます。

モルタルの特徴

モルタル写真モルタルとは、セメント1に対し砂を2~3の割合で混ぜて、水で希釈した建築材料です。外壁の仕上げ材やレンガやブロックの目地材として使われます。

外壁材としては1960年~1980年台まで主流でしたが、現在の新築では1割弱しか採用されていません。

主流はサイディングに変わり、新築の8割程度を占めています。

モルタルとコンクリートの違い

モルタルとコンクリートは、見た目や使い方が似ていますが、特徴の異なる建築材料です。大きな違いは、混ぜる材料に砂利があるかないかで、それにより強度に差が出ます。

建築材料名 強度 混ぜるもの
モルタル 低い セメントと砂、水
コンクリート 高い セメントと砂、水、砂利

コンクリートは、強度が必要な建造物の基礎や駐車場に使用できますが、モルタルは脆いので、基礎には使用できません。

モルタル外壁の良い点

デザイン性が高い

モルタルの最も良い点は、デザイン性の高さです。職人が手作業で作り上げるので、形状や色の自由度が高く、継ぎ目がないため、様々なデザインに対応することができます。

サイディングは、既存の規格に沿って工場で製造されるため、形状やデザインの自由度は低く、継ぎ目があるので、一枚の平面に仕上げることはできません。

耐火性が高い

耐火性が高く燃えにくい特徴があり、建築基準法の「不燃材料」に指定されております。仮に燃えても有毒ガスが発生しません。

モルタル外壁の悪い点

クラックが起こりやすい

モルタルは、クラックが起こりやすい外壁材です。クラックが起こる原因は、紫外線や雨風による経年劣化、地盤の弱さや地震による建物の揺れがあげられます。

特に建物の揺れに弱いです。モルタル外壁は、揺れを吸収する部分がなく、変形することを前提としていません。そのため、揺れによる歪みを逃がすことが出来ないためです。

施工期間が長く、施工料金が高い

モルタル外壁は、サイディングと比べて工期が長いため、施工料金が高額になります。

サイディングは、予めカットされたパネルを土台に貼り付けて施工を行います。一般的な30坪の住宅で、1週間~2週間前後の施工期間です。

モルタル外壁は、現場で形成し塗装を行うため、施工期間が長いです。一般的な30坪の住宅で、2週間~4週間前後の施工期間です。施工期間が長くなると人件費がかかり、施工料金に加算されます。

仕上がりが職人の能力によって左右される

施工不良が無い状態に仕上げるには、適正な厚さで仕上げる技術力や、気温と湿度によって乾燥時間を調整する判断力などが必要です。未熟な職人が施工した場合は、施工不良が起こる可能性が高くなります。特にクラックが起こることが多いです。

モルタル外壁の施工工程

STEP.1 モルタルを塗る土台を作る

最初に、モルタルを塗る土台となる「ラス下地」を作ります。ラス下地とは、土台となる杉板の「ラス板」に、防水材の「アスファルトフェルト」を張り、その上に「ラス網」と呼ばれる金網を張ったものです。

アスファルトフェルトは、モルタルから侵入した水が建物内部に到達するのを防ぐ「2次防水」の役割があり、ラス網はモルタルの落下防止と厚みを出す役割があります。

STEP.2 ラス下地にモルタルを塗る

ラス下地に、モルタルを塗って乾燥させます。この工程を3回繰り返して外壁を形成します。繰り返し塗ることで、クラックが深くまで到達するのを防ぐ効果があります。

STEP.3 仕上げを行う

モルタルで外壁を形成した後に、塗装や左官で仕上げを行います。

モルタル外壁は4つの仕上げ方法がある

モルタル外壁は、4つの代表的な仕上げ方法があります。仕上げ方によって見た目に違いが出ます。

リシン仕上げ

リシン最もオーソドックスで、多くの住宅に採用された仕上げです。小さな砂利と砂を混ぜた塗料を吹き付け、艶がなくザラザラした砂壁のような質感です。

砂壁のような質感は、和風のデザインによく合います。現在でも、日本家屋をモチーフにした住宅で多く採用されています。

スタッコ仕上げ

スタッコ石材のような風合いで厚みがあり、高級感や重厚感があるのが特徴です。

スタッコ材と呼ばれる、セメントに砂利や砂と合成樹脂を混ぜたものを、スプレーガンで吹きつけるか、コテやローラーで塗ります。

スタッコ仕上げの中でも、凸凹を潰す「凸部処理仕上げ」と、凸凹をそのまま生かす「吹き放し仕上げ」があります。

吹き付けタイル仕上げ

吹き付けタイル凸凹はありますが、ツルツルで滑らかな仕上がりが特徴です。

塗材に凸凹を生み出す砂利や砂が含まれていないため、「玉吹き」という工程で凸凹を作り、けい砂、寒水石、軽量骨材合成樹脂を混ぜたものを吹き付けます。

仕上げ方法は、「凸部処理仕上げ」と「吹き放し仕上げ」の2種類があります。

タイルという名前が付いていますが、建築材のタイルとは関係なく、見た目も似ていません。名前の由来は「ボンタイル」という商品名に由来します。吹き付けタイル仕上げの事をボンタイルと呼んだり、模様のみを指してボンタイルと呼ぶ場合もあります。

左官仕上げ

ジョリパット凸凹がなく、表面はザラザラしてます。塗り壁材や漆喰で仕上げるのが特徴で、デザイン性の高い模様を施すこともできます。

アイカ工業の「ジョリパット」やエスケー化研の「ベルアート」が代表的な塗り壁材です。

モルタル外壁の劣化症状

クラック

建物の揺れや経年劣化によって生じます。クラックから水が内部に浸入すると、一気に劣化し、剥がれや浮きが起こる原因になります。

ヘアクラックと構造クラックに分けることができ、補修方法が異なります。

ヘアクラックは、幅が0.3ミリ以下、深さが4ミリ以下のクラックで、弾力のある塗料で埋めます。

構造クラックは、幅が0.4ミリ以上、深さが5ミリ以上のクラックをさします。シーリング材を注入して塗装を行い補修します。幅が0.7ミリ以上になると、シーリングがクラックの奥まで届きません。そのため、ディスクサンダーでクラックを広げてからシーリングを注入します。

塗膜の剥がれ・浮き

施工不良や経年劣化、構造上の欠陥によって発生します。

補修の際は、剥がれや浮いている塗膜を除去し、凹んだ部分にモルタルを塗って平らにします。元々の仕上げに模様がある場合は、吹きつけによって同じ模様を施します。この工程を「パターン吹き付け」と呼びます。

モルタルの浮き

モルタルと建物の間に隙間がある状態を指します。モルタルが密着していないので、剥がれや落下の危険性があります。

見た目では浮きがわからない場合が多いです。そのため、先端に金属の球がついた棒で叩き、音の変化で判断します。この方法を打診調査といいます。

補修方法は、穴を開けて樹脂を流し、金属製のピンを挿入し固定します。

カビ・コケ

モルタルの表面は凸凹しているので、水分が溜まりやすくいため、カビやコケが繁殖しやすい環境です。また、日あたりや風通しなどの立地条件が悪い場合に発生しやすくなります。

カビやコケは劣化の原因になるので、除去することが必要です。市販の洗剤で落とすこともできますが、高所や大量に生えてる場合は、キレイに除去することは難しいです。その場合は、業者に依頼することをオススメします。

チョーキング

塗装を施している場合は、劣化により塗膜が粉状になります。この現象をチョーキングと呼びます。塗膜の防水効果が失われている状態なので、塗装が必要です。

モルタル外壁の塗装工程

モルタル外壁の塗装工程は、「高圧洗浄」→「下地処理」→「下塗り」→「上塗り2回」になります。一般的な外壁の塗装工程とほぼ同じです。

カビやコケが大量に生えてる場合は、通常の高圧洗浄ではなく、薬品を使用したバイオ洗浄を行います。

モルタル外壁にオススメの塗料

下塗りにオススメの塗料

下塗りは「微弾性フィラー」がオススメです。下地への吸い込みを防ぐシーラーの性質と、クラックに追随して埋めるフィラーの性質があります。

モルタルは塗料の吸い込みが良く、ヒビが入りやすいので、下塗りに微弾性フィラーは適しています。

中塗り上塗りにオススメの塗料

塗装全般で主流のシリコン塗料、もしくはラジカル塗料がオススメです。カビに強い低汚染のタイプや、耐久性の高いタイプ、価格を抑えた対応などがあるので、建物状態や予算に合わせて選びましょう。

モルタルの費用相場

サイディングの塗装と費用相場はほとんど同じです。一般的な30坪の住宅の場合、30万円~40万円程度が相場となります。但し、クラックの状態が酷い場合は補修作業に時間がかかる為、施工料金は高くなります。

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