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トタン屋根の特徴とメンテナンス(塗装、カバー工法、葺き替え)の費用相場

外壁塗装110番 アドバイザー 鈴木良太

トタン屋根は、1950年代に多く施工されましたが、今では雪国である東北や北海道以外では見かけることが少なくなりました。

ここでは、トタン屋根を塗装するときの費用、またカバー工法や葺き替えなど新しい屋根に変更する費用などを説明いたします。

トタン屋根の特徴

トタン屋根とは金属屋根の一種で、正式名称は亜鉛めっき鋼板葺きといいます。

戦後から全国で普及しはじめ、現在主流のスレート屋根などがなかった時代に、日本瓦に比べ材料が安く施工期間も短いため、1950年代の高度経済成長期に多く施工されました。

現在でも、雪国である東北や北海道の住宅では多く存在しますが、それ以外の地域では見かけることが少なくなりました。

トタン屋根の良い点

トタン屋根の良い点は、日本瓦と比べると1/100の重量と軽いため耐震性が高く、積雪にも強い特徴があります。また、継ぎ目がないため雨漏りに強く、緩勾配にも対応できるのも特徴です。

日本瓦だと瓦自体が重く、その上に雪が積もると、建物が崩壊する可能性があります。

トタン屋根の悪い点

トタン屋根の悪い点は、耐熱性能が低いところです。夏場は屋根が高温になり、建物構造によっては室内がとても暑くなります。また、耐久性が低く、錆がでると一気に広がる特徴があります。防音性も低いので、室内にも雨音が響きます。

トタンとガルバニウム、ブリキの違い

トタン、ガルバニウム、ブリキは総称して金属屋根と呼ばれます。どれも鋼の表面に金属の膜をつける「めっき」を施した素材で、見た目はとても似ていますが、めっきの成分に違いがあり耐久性が異なります。現在の金属屋根はトタンに代わり、耐久性の高いガルバリウム鋼板が主流になっています。

トタン屋根の耐久年数

トタンのめっきは、ほぼ亜鉛から出来ています。耐久年数は8年~10年程度ですが、傷が付くと数年で一気に錆が出てきます。

ガルバニウムの耐久年数

ガルバリウムのめっきは、アルミニウムと亜鉛が半々ぐらいで珪素が少量含まれています。3つの中で最も耐久性が高く、20年以上も耐久性があります。ただし、傷が付くと耐久年数以前でも錆が出ます。

ブリキの特徴

ブリキのめっきは、スズから出来ています。傷が付くとすぐに錆が出るため、屋根材としては使用されません。昔は雨樋などの付帯部分で使われることがありましたが、現在では雨樋もガルバニウムが使われるようになってきています。

なぜ雪国で金属屋根が多いのか?

雪国で金属屋根が多い理由は、雪解け水に関係があります。

雪解け水が内部に入らない構造

冬に屋根に積もった雪は、春が近づき暖かくなると、1ヶ月~2ヶ月かけて少しづつ溶けていきます。雨は短期間で流れ落ちるのに対し、雪解け水は屋根に留まり続けます。

雪が降らない地域で現在主流のスレート屋根だと、屋根材と屋根材の隙間から雪止め水が内部に浸水し溜まり、雨漏りの原因になってしまいます。また、水分を含むことで、凍結した際はクラックが生じる可能性がありるため、雪国には不向きです。

一方、金属屋根は隙間が無いため浸水することがありません。水分を含まないのでクラックが生じることもなく、雪解け水に強い屋根材です。そのため雪が多く降る寒い地域では、金属屋根が普及しています。

破損に強い

破損に強い点も雪国に普及した要因です。屋根の雪下ろしの際に人が屋根に登り、スコップで固い雪をつき刺して落とすので、屋根材に大きな力がかかります。金属屋根はその力に耐えることができますが、破損に弱いスレート屋根だと割れてしまいます。

重量が軽い

重量が軽い点もメリットです。雪が積もり屋根が重くなるので、建物に負担のかからない軽い金属屋根は、雪国の屋根に適しています。

屋根にみられる劣化

トタン屋根には下記のような劣化症状が現れます。劣化症状は塗装を行う時期の目安なので、症状がでたら塗装を検討する必要があります。

塗膜の劣化による変色とチョーキング

シーリングの写真トタン屋根は、塗装で形成される塗膜によって守られています。塗膜が紫外線をうけて劣化し、色が褪せるように変わる状態を「変色」といいます。変色が起きると、塗膜がもつ保護機能が低下してます。

また、塗膜が白い粉を噴いてる状態を「チョーキング」といます。変色と同様に、紫外線によって劣化している状態です。

カビ・コケの発生

金属素材であるトタン屋根にはカビやコケは発生しません。但し、砂や埃が付着している場合は、カビやコケが発生することがあります。

砂や埃は水分を含んでおり、それが原因となってカビやコケが生えます。カビやコケは塗膜を劣化させる原因になります。

塗膜の膨れと剥がれ

塗膜の膨れや剥がれがある場合は、早急に塗り替えが必要です。塗膜が持つ保護機能が失われいて、トタン自体が直接ダメージを受けている状態です。

雨漏りや腐食が起こり劣化が進行すると穴が空き、大掛かりな修繕や張り替えが必要になるため、塗装よりも多額の費用がかかります。

膨れや剥がれ起きる原因は、塗り替え時の下地調整の不足があげられます。今はほとんど使われませんが、アクリル塗料で塗装していた場合は、熱収縮が原因の可能性もあります。

錆びの発生

傷や経年劣化でめっきが剥がれると、その部分が錆びます。トタンは錆びが数年で一気に広がる特徴があるので、早急に塗り替えを行う必要があります。

錆びが進行して穴が開くと、塗装では対応できず大掛かりな補修が必要になります。

トタン屋根の塗装工程

トタン屋根の塗装工程は、「高圧洗浄」→「ケレン」→「錆止め」→「上塗り2回」になります。一般的な屋根塗装との違いは、下地調整である「ケレン」の工程がある点です。

トタンは金属製の素材なので、高圧洗浄だけでは落ちない汚れや錆びが存在します。それらを除去するために、ヤスリや電気工具で屋根を擦ることをケレンといいます。また、塗膜の密着を良くするため塗装面に傷をつける目的もあります。

ケレンの工程が、トタン屋根の塗装で最も重要な部分です。剥がれや膨れの施工不良は、ケレン不足が原因で起こることが最も多いです。

トタン屋根にオススメの塗料

下塗りにオススメの塗料

トタンは錆びに弱い素材なので、下塗りには錆止めを使用します。その中でも浸透性のあるものがオススメです。

トタンはケレンを行っても、完全に凸凹を無くすことは難しいです。浸透性のある錆止めは、凸凹の表面を隙間無く覆うことが出来き、トタンの表面が酸素や水に触れることを防ぐことで錆びの発生を抑えることが出来ます。

中塗り上塗りにオススメの塗料

弱溶剤の2液でシリコン以上の耐久性がある塗料をオススメします。

トタン屋根に使用できる水性の塗料もありますが、積雪に弱く剥離が起こる可能性があるので、弱溶剤を使用するほうが望ましいです。

屋根は外壁よりも紫外線に晒される環境で、塗膜の劣化が早いです。耐久性を考えると1液よりも2液の塗料で、グレードはシリコン以上がオススメです。

また、トタンは耐熱性能が低い特徴があるので、室内の暑さが厳しい場合は、遮熱塗料もオススメです。

トタン屋根の塗装費用

ケレンの費用がかかる以外は、一般的な屋根塗装と費用は変わりません。

ケレンの種類と単価

ケレンは、どのような工具でどの程度まで擦るかによって、1種から4種まで分類されます。状態が悪いほど数字が小さいケレンを行い、手間がかかるため単価が高くなります。

トタン屋根の場合は、最もよく行う3種ケレンと2種ケレンが主流になります。

3種ケレンは手と電動の工具で行い、状態の良い塗膜は残します。単価は600~1,000円です。2種ケレンは電動工具で行い、すべて塗膜を剥がします。単価は1,500~2,000円になります。

塗料の種類と単価

錆止めの単価は種類によって異なり、500~800円になります。

上塗りがシリコン塗料の場合は、単価が2,000~3,000円、フッ素塗料の場合は、単価が3,500~4,800円になります。遮熱塗料はシリコンやフッ素に分類され、それぞれの塗料単価と同程度になります。

トタン屋根の塗装と「葺き替え」「カバー工法」の比較

屋根のメンテナンスは塗装以外に、新しい屋根材に替える工法があります。

既存の屋根材を剥がして取り替える工法を「葺き替え」、既存の屋根材を残しその上に新しい屋根材をのせる工法を「カバー工法」といいます。

トタン屋根の塗装と葺き替えの比較

葺き替えは、トタンの状態が悪く、塗装では対応できない際には有効です。現在の葺き替えはガルバニウム鋼板が主流で、30年の耐久年数があります。但し、定期的な塗り替えは必要です。

デメリットは塗装と比べて施工料金が高いことです。塗料よりも屋根材の方が値段が高く、既存の屋根材の撤去費用もかかるためです。

一般的な30坪の住宅の場合、塗装は35万円~50万円が相場ですが、葺き替えは90万円~160万円前後が相場になります。

トタン屋根の塗装とカバー工法の比較

カバー工法は屋根材の撤去費用がかからないので、葺き替えよりも費用が抑えられます。そのため、塗装で対応できない場合は、カバー工法が現在の主流となっています。

デメリットは、塗装と比べると施工料金が高いです。ガルバニウム鋼板を使用するの主流で、一般的な30坪の住宅の場合は70万円~120万が相場になります。

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