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モニエル瓦の特徴とメンテナンス(塗装、葺き替え)の費用

外壁塗装110番 アドバイザー 鈴木良太

「モニエル瓦」という名称は、日本モニエル株式会社が製造していた商品名ですが、高いシェアがあったため一般的な呼び名として広がりました。正式名称は乾式コンクリート瓦です。現在は生産中止となっており、新築で用いられることはありません。

ここでは、モニエル瓦の特徴や補修する場合の費用を説明いたします。

モニエル瓦の特徴

モニエル瓦は、ヨーロッパ発祥で世界40か国以上に販売された屋根材です。セメント瓦の一種で、主成分はセメントと砂を混ぜて出来ています。

「モニエル瓦」という名称は、日本モニエル株式会社が製造していた商品名ですが、高いシェアがあったため一般的な呼び名として広がりました。正式名称は乾式コンクリート瓦です。

乾式コンクリート瓦には、アサヒ株式会社のスカンジア瓦やケイミュー株式会社のクボタ洋瓦という商品もあります。

1980年~1990年代に広く普及しましたが、いずれも現在は生産中止となっており、新築で用いられることはありません。

モニエル瓦の良い点

金属屋根と比べて防音性と断熱性、耐火性が高いのが特徴です。

また、施工性に優れており、通常のセメント瓦より寸法の精度が高いです。そのため、日本瓦や洋瓦など様々な形状が存在します。

モニエル瓦の悪い点

金属屋根と比べて約6倍重いです。そのため耐震性が低い特徴があります。

現在は生産されていないため入手困難な瓦でなので、地震や滑落などで割れても交換が難しいのが現状です。

モニエル瓦の形状は4種類

モニエル瓦の形状は、和型、洋型、平型、S型等の4種類があります。デザインの違いでモニエル瓦そのもの性能は変わりません。

モニエル瓦と一般的なセメント瓦の見分け方

切り口の形状が違います。モニエル瓦の切り口は、ツルツルした面になっていて、まっすぐでキレイな断面です。一般的なセメント瓦はコンクリートを割ったような断面でギザギザになっています。

モニエル瓦にみられる劣化

モニエル瓦には下記のような劣化症状がでます。

ヒビ割れ

ヒビ割れがあると水を吸収し脆くなります。また、水が防水シートまで達してる場合は、雨漏りの原因になるので補修が必要です。

ヒビが軽度の場合は、防水テープや接着パテで補修を行います。完全に割れてる場合は交換が望ましいですが、新しいモニエル瓦を入手するは困難なため、補修か葺き替えで対応します。

チョーキング

チョーキングとは、塗膜が劣化して粉状になる現象です。塗膜の保護機能が失われている状態なので、モニエル瓦に雨が染み込み、割れやすくなります。

染み込む雨が限界を超えた場合は、モニエル瓦の下に水を吐き出します。防水シートが水に晒される状態が続くので、劣化して雨漏りの原因になります。

コケが発生

コケは塗膜が劣化する原因になります。塗膜が劣化するとチョーキングと同様に、割れや雨漏りの原因になります。

瓦のズレ、漆喰の割れ

モニエル瓦が雨風によってずれてしまったり、固定する役目の漆喰が割れたり滑落する場合があります。こちらも水が浸入し、雨漏りの原因になるので補修が必要です。

モニエル瓦は塗装が必要なのか?

モニエル瓦が劣化すると雨漏りに繋がるので塗装は必要です。但し、一般的なセメント瓦にはない「スラリー層(色を付ける役割)」があり、そのまま塗装すると早期剥がれの原因になるので、注意が必要です。

スラリー層の塗装には注意が必要

モニエル瓦は、セメントの層の上にスラリー層とトップコートを順番に重ねて作られています。通常は、トップコートがスラリー層を保護してますが、経年劣化でトップコートの保護機能が無くなると、スラリー層がむき出しになります。

スラリー層自体は密着が弱い材質なので、セメント層とも密着していないため、指でこすると粉状になり剥がれてしまいます。そのため、スラリー層の上にそのまま塗装をすると、密着不足で直ぐに剥がれてくる可能性があります。

塗装を行う際は高圧洗浄で出来るだけスラリー層を除去する必要があり、状態が悪い場合はケレンを行います。しっかりと除去した後に、モニエル瓦専用の塗料を使用しすることで、剥がれを防ぐことができます。

塗替え後は、スラリー層はなくなりますが、塗料自体に色を付ける顔料が入っているため、問題なく色を付けることができます。

モニエル瓦の専用塗料

高圧洗浄で完全にスラリー層を除去するのは難しいです。除去しきれなかったものは、専用の下塗り材、もしくはモニエル瓦に適正がある下塗り材で固めて、剥がれが出ないよう対処します。状態が悪い場合は、2回塗りで対応することもあります。

代表的な塗料
・NTスラリープライマー:日本特殊塗料
・スラリー洋瓦シーラー:水谷ペイント
・モニエルパワープライマー:アステックペイントジャパン
・マイティーシリコン:オリエンタル塗料工業株式会社

※下塗りを必要としないシラーレスの上塗り塗料です。

モニエル瓦の塗装工程

一般的な屋根塗装と同様に、「高圧洗浄」→「下塗り」→「上塗り2回」となります。上述の通り、下地処理が重要なので、高圧洗浄を念入りに行います。状態が悪い場合はケレンが必要で、下塗りが2回になる可能性があります。

モニエル瓦を補修する場合の費用相場

塗装する場合の費用相場

施工料金は一般的な屋根塗装とほとんど変わりません。上塗りによって単価が変わり、2,000~3,000円、フッ素塗料の場合は、単価が3,500~4,800円の相場になります。

状態が悪くケレンを行う場合の単価は、600円~2,000円になり、屋根の漆喰を補修する場合は、1mにつき2,200~7,000円の施工料金になります。

モニエル瓦の塗装と葺き替えの比較

モニエル瓦の状態が悪く、塗装で対応できない場合は葺き替えで対応します。現在主流のガルバニウム鋼板に葺き替えた場合、一般的な30坪の住宅ので70万円~120万の施工料金になります。

カバー工法は、瓦屋根には施工できません。瓦の形状と厚みは、金属屋根を固定するのに不向きです。また、重い瓦屋根にカバー工法で屋根を乗せると、さらに重量が増え耐震性が悪くなります。

同条件の屋根を塗装した場合は、35万~50万円の施工料金が相場です。葺き替えはコストが高く、塗装で対応できる状態の場合は塗装での施工をオススメします。

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