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更新日:2019/08/01

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解説者鈴木良太【編集者・サイト管理人】
幼少の頃、二世帯住宅に住んでいた祖母が悪徳業者に騙されたのをきっかけに外壁塗装110番を立ち上げました。累計20,000件を超えるお客様からの相談や、一級塗装技能士の資格を持つプロの職人に話を聞き、より正確な情報を掲載できるよう心掛けています。

宇野清隆【(株)カルテット代表】
職人暦20年、他の塗装店にも技術などを教えるプロ中のプロ。日本ペイント、アステック、その他の大手塗料メーカーから全国1位の実績と表彰。審査の厳しいホームプロでは、毎年顧客満足優良店に選ばれる。

児玉圭司【(株)児玉塗装代表】
名古屋市で地元のお客様に愛されて50年。児玉塗装の3代目。16歳の若さで塗装業入りし、趣味も特技も塗装。圧倒的な知識と技術でお客様からの満足度も高い。

フッ素塗料で外壁・屋根塗装する際に失敗しないため知るべき特徴と単価

「フッ素が長持ちするのは知っているけど、高いからあまり戸建て住宅には使わない?」

「一口でフッ素塗料と言っても色々な種類があるからどれが良いのかわからない…」

「どんな家でもフッ素を塗れば長持ちするんですよね?」

外壁・屋根塗装は、けして安いリフォームではありません。そのため、「できれば費用を抑えて、さらに長持ちする塗料を選びたい…」とお考えではないでしょうか?当サイトには、このような相談をよくいただきます。

フッ素の中には、3F化フッ素、特殊な3F化フッ素(ルミステージ)、4F化フッ素などがあり、元素の結合により耐久性は異なります。注意しなければならないのは、メーカーのパンプレットには自社の良いところしか掲載しないので、本当に長持ちするフッ素塗料はわかりません。

そこで当サイトでは、人気のフッ素塗料の中で、どの塗料が一番長持ちするか?業者さんにアンケートを取りました。このページを読めば、外壁・屋根塗装で必要なフッ素料の情報が全て理解できるようになっています

【この記事の要約】

シリコンの上のグレードに位置するフッ素塗料。ただ価格が高いだけではなく、耐久性の高さが特徴です。フッ素塗料の中でも、3F化フッ素、特殊な3F化フッ素(ルミステージ)、4F化フッ素など、元素の結合により耐久性は異なります。耐久性は「一般的な3F系フッ素 < 一般的な4F系フッ素 < 特殊な3F系フッ素(ルミステージ)」の順番に高くなります。

外壁と屋根、両方にフッ素が使われることも増えてきましたが、高いため劣化が激しい屋根のみフッ素、外壁はシリコンというような使われ方もします。

代表的なフッ素塗料、ファイン4Fセラミック(日本ペイント)とルミステージ(AGCコーテック)の耐久性についてアンケートを取ったところ、ほぼ全ての業者さんがルミステージを選択しました。

≪30秒で理解!≫この記事の要点を漫画でチェック

フッ素塗料とは?

フッ素塗料は、塗料の耐久性を決める合成樹脂に蛍石を原料としたフッ素樹脂を使った塗料です。

合成樹脂を主成分としてる塗料では、最もグレードが高く耐久年数が長いです。また、親水性が特徴で、水が塗膜の間に入って流れることで、汚れを落とすことができます。

同じフッ素塗料でも3F系と4F系がある

フッ素塗料の中でも、樹脂の種類によって、3F系フッ素樹脂と4F系フッ素樹脂があります。

元々は、3F系フッ素樹脂を使用したものしか存在しませんでしたが、後により結合力が高い4F系フッ素樹脂を使用したものが開発されました。

3F系フッ素樹脂は、一部に塩素原子を使用しています。この塩素原子が紫外線に弱く、耐久性を落とす原因になっていました。4F系フッ素樹脂は、塩素原子の代わりにフッ素原子を使用しています。フッ素原子は、塩素原子よりも紫外線に強いため、塗料の耐久性が向上しました

このように書くと、3F系よりも4F系フッ素の方が優れていると思ってしまいますが、一概には言えません。

フッ素塗料は、以下のように3種類に分かれます。
・一般的な3F系フッ素
・一般的な4F系フッ素(ファイン4Fセラミック、クリーンマイルドフッソなど)
・特殊な3F系フッ素(ルミステージ)

耐久性は、一般的な3F系フッ素<一般的な4F系フッ素<特殊な3F系フッ素(ルミステージ)の順番になります。


フッ素モノマーだけでは塗料として使えないので、フッ素とフッ素を繋げる物質が必要になり、その物質や繋げ方で性能が変わります。ルミステージは、3Fフッ素ですが交互共重合体という非常に結合が安定しているため、4F系フッ素を超える耐久性があると言われています

同じメーカーのフッ素塗料でもタイプは様々

塗料は、同じメーカーの塗料だとしても、油性と水性、1液型と2液型などタイプが違います。

油性と水性

油性と水性を比べた場合、油性の方が耐久性と価格が高く、臭いがあります。ただし、近年は、油性と水性のどちらも性能が上がっていて、2つの差は少なくなっていきています。

1液型と2液型

1液型は、塗料缶を開けてそのまま塗れるもので、2液型は、使用前に硬化剤を混ぜて使います。1液型と比べて2液型は、耐久性が高い、塗れる材質が幅広い、価格が高いという特徴があります。

フッ素塗料の特徴

【特徴1】耐久性が高い!

今主流のシリコン塗料よりも上のグレードになり、高価ですが耐久性も高く15~20年と言われています。

戸建て住宅では、まだシリコンが主流ですが、大型物件や橋ではよく使われます。例えば、東京スカイツリー、レインボーブリッジ、明石大橋、後楽園ホールには旭硝子のルミフロンが使われました。その他にも、六本木ヒルズにはダイキンのゼッフルというフッ素塗料が使われています。

このような塗装しにくい構造物は、足場の費用や人件費を考えると、戸建てのように10年に1度の塗装というわけにはいきません。そのため、耐久性の高いフッ素が使われることが多いです。そのくらいフッ素の耐久性は認められています。

【特徴2】親水性があるので防汚性が高い!

親水性があるので、汚れが付着しずらい性質があります。汚れが目立つ淡い色の塗膜でも、雨染みなどが出来にくいため、長い期間キレイに保つことができます。

【特徴3】耐候性が高い!

塗装面に密着して剥がれにくい性質があるため、建物を紫外線などの熱から守り劣化を防ぎます。

【特徴4】防カビ・防藻性が高いので、湿気が高いところでもカビやもが生えずらい!

カビや藻が生えずらい性能があります。カビや藻が生えた場合でも、親水性があるので、初期段階であれば水洗いで簡単に取り除くことができます。

【特徴5】耐摩耗性が高く、光沢(ツヤ)が長持ち!

耐摩耗性が高く、光沢を長く保持することができます。シリコン塗料の光沢は、10年で20%減少するのに対し、フッ素塗料は、20年で10%の減少です。そのため、時間が経過しても、塗装時の美観を維持することができます。

フッ素塗料の唯一の欠点は短期的なコストが高いこと

フッ素塗料は単価が高いので、施工の総額が高くなります。

ただし、耐久年数が長いため、長期間で考えた場合、耐久年数の低い塗料よりも塗装の回数が抑えられるため足場の設置費用が減り、1年あたりのコストは安くなります

例えば、30年間で考えた場合
フッ素塗料:耐久年数が15~20年程度で1回130万円、2回の施工で260万円
シリコン塗料:耐久年数が10~15年程度で1回100万円、3回の施工で300万円

このように、フッ素で塗装した方が30年間の合計コストで40万円オトクになります。

このような人にオススメの塗料です!

耐久年数や長持ちする艶を重視している方

1回あたりの施工料金が高額ですが、美観と建物を長く保護するのに向いています。また、長期間で考えた場合、コストパフォーマンスが優れています。

お手入れの手間を減らしたい

親水性があるので汚れずらく、お手入れの手間が減ります。これは、シリコン塗料には無い特徴です。

今の家の色が気にっている、もしくは気に入った色がある

塗替えをする人の中には、10年に1度新しい色にするのが楽しみという方もいます。しかし、今の配色が気に入っていて、できる限り生涯の塗替え回数を減らしたい場合は、フッ素塗料やクリヤー塗料で塗装すれば15年は持つのでオススメです。

外壁シリコン、屋根フッ素という組み合わせ方法

屋根は、外壁に比べ常に太陽光や雨に晒されているので、劣化も早いです。その為、外壁と屋根を同じシリコンで塗装すると、屋根が先に劣化することがあります。

そこで、外壁をシリコン、屋根をフッ素というようにグレードを分けることにより、劣化するタイミングを合わせることはよくあります

屋根は、外壁の面積に比べ小さいので、使う塗料の数量も少ないです。一般的な延べ床面積30坪の建物ならシリコンからフッ素に変えても+5万円くらいで施工ができます。
※屋根面積を60m2とした場合

塗料グレードによる単価、耐久性 徹底比較

グレード

耐久性

単価(m2) ※3回塗りの合計
アクリル 5~7年 1,400~1,600円
ウレタン 8~10年 1,700~2,200円
シリコン 10~15年 2,300~3,000円
ラジカル制御形 12~15年 2,500~3,000円
フッ素 15~20年 3,800~4,800円
光触媒 15~20年 4,200~5,000円
無機 20~25年 4,500~5,500円

プロが選ぶ本当に長持ちするフッ素塗料は?アンケート結果

塗料メーカーのカタログでは、自社の商品のいいことしか書かないので、実際どの塗料が優れているのかイマイチわかりません。そこで、「ファイン4Fセラミック(日本ペイント)とルミステージ(AGCコーテック)の2つの塗料はどちらが優れているか?」をプロの職人にアンケートを取りました。

その結果、ほぼすべての業者さんがルミステージが長持ちすると回答しました。さらに、フッ素の中で一番長持ちするとも回答しています。

オススメのフッ素塗料【外壁用】

塗料名

メーカー

平米単価 ※3回塗りの合計 業者さんの感想
ファイン4Fセラミック 日本ペイント 3,800~4,300円/m2 弱溶剤で臭いが少なく、耐候性に優れています。フッ素の中では比較的安価です。
クリーンマイルドフッソ エスケー化研 4,200~4,800円/m2 今までの実績から見て、仕上り、耐久性が共に優れています。
ルミステージ AGCコーテッック 4,200~5,500円/m2 今ある塗料でも最高級。良い塗料なのは認めるが高すぎる気もする…。

オススメのフッ素塗料【屋根用】

塗料名

メーカー

平米単価 ※3回塗りの合計 業者さんの感想
サーモアイ4F 日本ペイント 3,800~4,500円/m2 耐久性もよく、ちゃんと遮熱効果もあると思います。
クールタイトF エスケー化研 3,800~4,500円/m2 フッ素の中でも中間の価格帯で、耐久性は高いです。
ルミステージ AGCコーテッック 4,200~5,500円/m2 今あるフッ素塗料で一番耐久年数が長いと思います。
ファイン4Fベスト 日本ペイント 3,000~4,000円/m2 シリコンと比べて明らかに耐久性が高いです。
快適サーモF 水谷ペイント 3,200~3,800円/m2 水谷ペイントが他のメーカーより優れているで、その中で一番耐候性のいい物だから。

よくある勘違い?ネットにあるフッ素塗料の勘違いしそうな情報

他のサイトで説明されているフッ素塗料についてのページを見ると「これは間違っている…」という説明を見かけます。

ここでは、そのような情報について、弊社の参加業者に確認を取り正しい回答を掲載していきます。

情報01:フッ素は塗膜が固いからひび割れしやすく、戸建てには向かない!?

これは半分正解で半分間違いです。確かに、フッ素はシリコンなどの他の塗料と比べると、塗膜が固いのは間違いありません。

そのため、モルタルに塗ると乾燥収縮でヒビ割れしやすいと言われていますが、モルタルに塗る場合は、弾性タイプのフッ素塗れば問題ありません

また、サイディングの場合は、シーリング部分があるため、シーリングの上にフッ素を塗るとヒビ割れることは多いです。モルタルと同じく、弾性タイプのフッ素を塗りたいところですが、サイディングに弾性タイプの塗料を塗ると熱がこもり膨れなどが出る可能性があります。

そのため、サイディングにフッ素を塗る場合は、フッ素を塗った後に、シーリングを後打ちします。シーリングは後打ちでも劣化しにくい耐久性の高いものを使う必要があります

建物のデザイン的に、シーリングの後打ちができないような場合は、フッ素を塗ることはお勧めできません。

情報02:1度フッ素で塗替えすると、次もフッ素しか使えない!?

フッ素は、非粘着性な塗料のため、次の塗替えのときもフッ素でなければダメと言われている時期もありました。しかし、今では、中・上塗りの前に塗るシーラーなどの下塗り材の性能も上がっているため、フッ素以外の塗料でも塗れます

ただし、塗替え後でチョーキングなどの劣化現象が出る前に塗り替える場合は注意が必要です。この場合は、旧塗膜がまだ機能しているので、どんなに良い下塗り材をしようしても付着が悪くなることがあります。

これは、フッ素だけではなく、シリコンなどの他の塗料でも同じです。

情報03:フッ素は完全つや消しタイプの塗料はない!?

弱溶剤タイプのフッ素だと3分艶まででつや消しはありません。例えば、よく使われる日本ペイントのファイン4Fセラミック、エスケー化研のクリーンマイルドフッソなどは、完全なつや消しタイプはありません。

ただし、ルミステージのような水性タイプのフッ素だと完全な艶消しもあります。

和風の壁で、艶を抑えたい場合は各塗料で出している3分艶にするか、もしくは水性の完全艶消しタイプの塗料を選ぶことをお勧めします。

【まとめ】

最後に、フッ素塗料のおさらいです。

・フッ素の特徴は、耐久性が長く、親水性があり汚れが付きにくく、耐摩擦性が高く光沢(ツヤが長持ちする

・フッ素の中では、一般的な3F系フッ素、一般的な4F系フッ素、特殊な3F系フッ素(ルミステージ)があり、耐久性は特殊な3F系フッ素ルミステージが一番長い

・シリコンと比べた場合、1回当たりの塗装は高いが、30年など長期間で考えた場合はコストが安くなる

・弾性タイプのフッ素塗料であれば、モルタルでもヒビ割れしない

・水性タイプのフッ素塗料は、つや消しがある

・外壁に比べ屋根の方が劣化が激しいため、屋根フッ素、外壁シリコンにすることがよくある

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